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カテンベの光


イトナミダイセン藝術祭での、KOLOWA~月蝕 影絵公演の中で、カテンベ少年が登場してくれました。影絵のカテンベと、こだまじいと僕とが会話する場面がとても面白かったのですが、カテンベについて少し書きたいと思います。


イトナミダイセンでのKOLOWA影絵公演は、こちらから購入すると、12/13まで観ることが出来ます。 https://joyhouse.thebase.in/items/44114388



カテンベは、僕がケニアのミリティーニ村で出会った男の子。生まれつき腎臓が悪くて、2つある腎臓の内の一つは壊れ、残ったもう一つの腎臓も低空飛行状態でギリギリなんとか生き延びている感じだった。どう見ても7〜8歳くらいにしか見えない小さな体で、歩くのもやっとな感じ、しかしとても気が強くて好奇心旺盛、歳を聞いたら14歳だった。

他の子たちは谷を下って登って丘の上の小学校に通っていたが、カテンベは通学困難なので、昼間びっこをひきながら歩いてよく僕の所に来て、一緒に太鼓やマリンバの練習したり、冗談を言い合ったりしていた。



その数ヶ月後、カテンベの容態は悪化し、カテンベの家族や村のみんなでハランベー(治療費のカンパ)をして、街の病院で手術をした。

しかし、手術したにも関わらず、容態は更に悪化し、もう体を起こす事もできず、目も見えなくなり、いよいよダメかもしれない状態にまでなってしまった。


カテンベを背負って飛行機に乗り込み、首都のナイロビ病院の腎臓専門のお医者さんに診てもらうと、「今まで何をやってたんですか?もうこの子は手遅れです。持ってあと2週間の命でしょう」と言われました。

そして、「もし助けたいのなら腎臓移植をするしかありません」と。



そこから、透析と移植手術のためのハランベーが始まり、週3回の透析治療がはじまります。腕の血管に針を刺し、血液を透析器で綺麗にしてまた体内に戻すのです。透析を始めると、カテンベは徐々に元気を取り戻しついきましたが、急変しることもありました。



何度も何度も生死の境を彷徨いながらも、死の淵から帰ってきたカテンベは、いつも目に命の光をキラキラと宿していました。



カテンベのハランベーには世界中の人々が協力してくれ、莫大な手術費用も充分カバーできるほどでした。これは本当に奇跡的な事でした。


そして迎えた手術当日。ドナーはカテンベのお母さん。不思議な事なんですが、手術中廊下で待っている間、もの凄い幸せな空気が辺りに充満していたんです。そして確信していました。きっと手術は成功すると。

手術を終えて出てきた先生は、「大成功でした、新しい腎臓がじゃんじゃん尿を出してますよ!!」

麻酔から覚めたカテンベはまだ体を動かせないながらも、親指で👍🏾していました!!!


こうしてカテンベは第2の命を歩み出したのです。





先日、28歳になったカテンベが、結婚したと知らせを受けました。嬉しいですね😊😊😊



この動画は、カテンベが生まれ育ったミリティーニ村にある、子供の家ジュンバラワトトの子供たちと、僕の師匠マテラ長老と一緒に作った歌のMVです☆

「カテンベが元気になって、僕らは嬉しい」と歌っています♬


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