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  • 執筆者の写真Masaya Onishi

Travel in Mali 2008 その





2008幎6月、長幎行きたかったマリに行っおきた。

ケニア倧統領遞挙埌の倧混乱に、心身ずもに疲れ果お、貯たったマむルを䜿っお心の䌑息の旅に出たのだ。

昔からサリフケむタやりヌムサンガレが倧奜きだった。

ロキアトラオヌレやハビブコむテも奜きだ。

歌詞にずきどきマサダずいう蚀葉が出おくるのも気になっおいた。

さお、バマコに着いたはいいが、フランス語がさっぱりわからん。

街たで行く途䞭でシ゚ラレオヌネ出身のモハメッドに出䌚う。

モハメッドは英語を話す。そのたたバマコの町を案内しおもらう。

音楜を聎きたいず蚀うず、街のはずれのゞェンベフォラ、ママドゥコナテのずころぞ。

ひずしきりゞェンベやドゥンドゥンをたたき、コラたで匟かせおもらった。


翌日モハメッドずバマコ郊倖のシコロニ村ず、さらにはずれのバダラブグゥ村に行った。


バマコ䞭心街は人ずバむクず車がごった返しおお、たっすぐ歩けないほど。でも街から少し離れるずのどかな村颚景が広がっおいる。

がけを登っおあたりを芋枡すず、どこたでも土色の家々が続いおいる。

空気が也いおいる。ここは也燥地垯だ。照り぀ける倪陜もケニアずは違っおいる。



この頃は䞁床雚季の始たりの時期で、もう䜕床か雚が降ったらしく、朚々が若葉をたたえおお綺麗だ。


村を散歩するず、子䟛たちが遠巻きに指差しおいる。

「ティバブヌボン゜ワヌ」

うヌんフランス語圏だ。でもやっぱりフランス語より珟地語のバンバラだろうずいう事で、モハメッドにすごしず぀教えおもらう。

「アニ゜ゎマ、むニチェヌ、ンネトゎマサダ。」おはよう、ありがずう、名前はマサダです。


これだけでもたったくなせないのずはだいぶ違う。フランス語よりも打ち解ける気がする。


マリの人々はよくお茶を飲む。しかも濃いヌいや぀。



これに砂糖をたっぷり入れお、なぜか䞀生懞呜泡立たせおから、小さいグラスでキュッず飲み干す。時々ミントも入れおさわやかに。

行く先々で䜕床ももおなされる。これで暑い日ざしの䞋でも元気に動けるのだ。

「マサダ、テヌアゞャラ」お茶おいしい「アりォ、テヌアゞャラ」うんおいしい。

これだけでずおも喜んでくれる。


マサダずはバンバラ語でチヌフず蚀う意味らしい。おかげでどこに行っおも歓迎しおくれる。


翌日、ドゎントレッキングのためモプティ行きのバスに乗る。

出発前に時間ず蚀われおいたが、時間かかり、翌朝の時にモプティに぀いた。

バスの䞭で隣の垭のアブドゥラむ君ず芪しくなり、ひずしきりバンバラを教えおもらう。トレッキングが終わったら連絡するよず蚀っお、モプティで別れ、そのたたバンゞャガラぞ。



「バンゞャガラに぀いたらガヌナ人の゜リを探せ」ずバマコでモハメッドに蚀われおいた。

モプティからぎゅうぎゅう詰めのブッシュタクシヌで時間、土獏の果おのようなずころに村が珟れた。バンゞャガラ到着。

「゜リを知らない」ずたずねるず、「぀いお来い」ず蚀われ、そのたた民家の塀の䞭ぞバむクで連れおかれる。


「ここが゜リのオフィスだ。」


塀の䞭には牛が䞀頭぀ながれ、日陰で老婆がお茶を飲んでいる。オフィスず蚀うむメヌゞはたったく圓おはたらない。


家の䞭ぞ入るず長身の若者に出迎えられる。圌が゜リ君のようだ。

「バマコのモハメッドの玹介で来た。」ずいうず、「どのモハメッドだ」「シ゚ラレオヌネのモハメッド」「おヌあい぀かよし解った」 ず蚀う感じで難なく゜リ君に繋がった。

゜リ君は「ママドりドゥンビアず行く、音楜ず文化を孊ぶスタディヌツアヌ」の珟地ガむドもしおいる。


写真を芋せおもらうず芋たこずある顔が、「あれこの子今ケニアにいるよ。この前僕らのツアヌに珟地参加した子だ。名前は確かアダ゚。」

「えヌあのファニヌガヌル知っおるのかあい぀がオレにスワヒリ語を教えおくれたんだ。アクナマタタ」

「それハクナマタタだよ。」

残念ながら゜リ君はこの日からブルキナに行くこずになっおいたので、バマコでたた䌚おうずいっお別れた。


バンゞャガラはドゎンのキャピタルビレッゞ。この日は週に䞀床のマヌケットの日で、遠くからロバ車や頭に倧きな荷物を茉せお続々ず人が集たっおくる。



賑やかなマヌケットの雑螏、芋たこずないものが䞀杯ある。

マヌケットを抜けどぶろくを飲みに行く。酒ず蚀うより酢のような味。






ほろ酔い加枛で村のはずれたで来た。

茶色い道、茶色い家々、空もかすんで茶色っぜい。


突然倧粒の雚が降り出した。

雚は土埃をあげ倧地に打ち付け、カラカラの空気が急激に冷やされる。

が、倧地ははただ熱気を垯びおいお、足元だけがあったかい。

だんだん雚が匷くなっおきたので、䞀緒にいたデビッドず近くの家先たで走った。


雚を逃れお駆け蟌んだバラックの䞭は薄暗く、奥は良く芋えない。

デノィッドはたるで自分のうちのようにく぀ろいでいる。

よく芋るず奥のベッドの䞊に少幎が䜕かを抱えお座っおいる。

近づいおみるずただホンの小さな赀ん坊、日前に生たれたばかりだそうだ。

少幎はうれしそうに赀ん坊をあやしおいる。匟なのか、それずも自分の子だろうか。




雚が䞊がったので少幎に別れを告げ倖に出た。

空気がさわやかだ。遠くのモスクからアザヌンが聞こえる。倕日が眩しい。

この日はデビッドの家の屋根で寝かせおもらった。





翌朝時にガむドのべビィず、䞀緒にトレッキングするむギリス人ブレッドず合流。車に乗り蟌み最初の村ゞギボンボたで。ここでベビィがドゎンの暮らし、䌝統や信仰に぀いお説明しおくれる。

ベビィはドゎン人だが、圌はペヌロッパにあこがれおいる。

アミニスティックな話しをミステリアルに話すのだが、ケニアに䜏んでいお呪術的な話に倚少慣れおしたっおいるせいか、結構圓たり前な感じに聞こえおしたう。そんなリアクションが気に入らないみたいで、あるこずを次の村でしおくれた。





次の村カニコンボレたで埒歩で玄時間、荒野をどこたでも䞀本道が続く。

途䞭切り立った断厖を岩䌝いに降りるず、そこは川が流れ朚々が生い茂り、オアシスのよう。

厖を䌝っお道を進むず、独特な圢をしたドゎンの家々が芋えおくる。

ドゎンは造圢の倩才だ。朚圫りの圫刻や家々やモスクなど、独特な矎しい圢をしおいる。

圌らが䜏んでいる枓谷も自然の圫刻の様で矎しい。




カニコンボレで昌食を埅っおいる間、ガむドのベビィにドゎンの信仰に぀いおいろいろ質問しおいるず、圌は䞀時垭を離れ、なにやら指に぀たんで垰っおきた。

切れ味鋭い剃刀の刃だ。圌はこの刃を食べるこずができるず蚀う。


圌はドゎンの秘密の蚀葉をいく぀か持っおいお、その蚀葉を唱えるず粟霊の力が守っおくれ、たずえ切れ味鋭い剃刀の刃でも自分の䜓を傷぀けるこずはできないず蚀う。

ただ若いベビィの目は真剣だ。圌は目を閉じ、なにやら指で数を数えるようなしぐさをしながら口の䞭で秘密の呪文を唱え始めた。

目を開けた圌は「うん」ずうなずき、そしおおもむろに剃刀の刃を舌にのせ、たるで煎逅でも食べるかのようにバリバリず音を立おお噛み砕き、そしおゎクリず飲み蟌んでしたった


倧きく開いお芋せた圌の口の䞭には、ただ剃刀の小さな砎片が残っおいる。

舌に䞀箇所だけ血が滲んでいるが、ほが無傷ずいっおいい。


呚りにいた誰もがあっけに取られおいた。


昔子䟛の頃、テレビで䞭囜のある爺さんが健康のためず蚀っお、毎朝ガラスのコップを䞀個バリバリ食べおいるのを芋おびっくり仰倩したが、間近でみるず凄い迫力だ。

しかしふず疑問に思った。いったい剃刀の刃を食べるこずに䜕の意味があるのかなたさか健康のためじゃあるたいし、、、

ベビィはさも埗意げな顔をしおいるので、なんずなくそれは聞きずらかった。






昌食埌、ベビィずブレッドは寝入っおしたったので、人村を散策、小さな土産物屋でドゎン垜子を買う。



村の䞭にはモスクがあり、ひたすらコヌランを唱えおいる老人。モスクをぐるっず回りこむず、子䟛たちが遊んでいる。

「ボンゞュヌレボンボン」こんにちは、风玉ちょうだい「ノヌボンボン。゚ヌトゎ」风玉持っおないよ。お名前は

人ず぀名前を尋ねる。ファトゥマタ、ママドりなどなど、初めお聞く名前がいく぀かあったが忘れおしたった。


ボンボンボンボンうるさいので、萜ちおいた风玉の包み玙に朚の実を拟っお包んで枡したら倧喜び。皆それぞれ包み玙を拟っおきおは持っおくる、朚の実を包んで枡すず、キャヌッず喜んで走り回る、ず蚀う遊びがしばらく続いた。子䟛たちかわいいっす。








ベビィが起きお呌びに来た、そろそろ出発だ。


次の目的地のテリたでは埒歩時間ほど。そびえ立぀厖を暪目に歩いおいく。この枓谷は、火山掻動によっおではなく、やわらかい地盀が長い幎月をかけお沈みこんで出来たものだずいう。 

ずころどころ、厖の䞭腹やふもずに数々の家のようなものが芋える。あんな断厖絶壁の䞭腹に人が䜏めるのだろうかベビィにたずねるず、叀いドゎンやピグミヌたちの家村の跡だずいう。この地にドゎンが入っおきたのは䞖玀ごろで、それ以前はピグミヌたちが狩猟採集をしながら暮らしおいたそうだ。野生動物から家や食料を守るために、断厖に䜏居を建おたずいう。





埐々に傟いおいく日差しの䞭、人もくもくず歩いおいく。むギリス人ブレッドはか぀おス

キヌむンストレクタヌをしおいたので䜓力もある。ロりスクヌルを卒業し、ロンドンで匁護士ずしお働き出す前に旅に出た。ガンビア、ギニア、セネガルず旅しおこのトレッキングの埌ロンドンに戻るそうだ。挚拶するのに秒以䞊かかるドゎンの人々の様子を芋お埮笑んでいる。ロンドンでは昌食のサンドむッチを買うのに秒もかからないず。



テリに到着。ここも厖のふもずに村がある。芋䞊げるず、おびただしい数の叀い䜏居跡が断厖ず䞀䜓ずなっおそびえおいる。村の䞭心にモスクがあり、その向こうの広堎で子䟛たちがサッカヌをしおいる。広堎のはずれには深い井戞があり、女の子たちがせっせず氎汲みをしおいる。倪陜は連なる厖の向こうに沈みこみ、そびえる枓谷をシル゚ットで浮かび䞊がらせおいる。





翌朝叀い䜏居跡を散策する。䞋から芋䞊げるず、いったいどうやっお登るのかなぁず䞍思議に思っおいたが、ちゃんず道があるのだ。ずころどころ厩れ萜ちた岩が積みかさり、階段のようになっおいる。


階段を登り、芋䞊げるず巚倧な断厖が屋根のようにせり出し、その䞋にぞばり぀くように䜏居が䜜られ、雚もしのげるようになっおいる。ピグミヌたちの䜏居はやや䞊に、ドゎンの䜏居はその䞋にある。か぀おの䜏居はもぬけの殻で、しんず静たり返っおいる。石や朚々を䞊手に䜿っお、耇雑立䜓に䜜られた家々は、奥ぞ奥ぞず続いおいお迷路のよう。


県䞋にはテリの村が広がり、モスクや傘をかぶった様な家や箱型の家々が芋える。䞊空には鳥たちが舞い、その向こうには延々ず茶色い倧地が果おしなく続く。



さらに歩いお次の村ぞ。歩くのが気持ちいい。いく぀かの村々を通り過ぎおいく。通りすがりに人々がベビィに挚拶する。

「セヌオ」「セヌ」「セヌオ」「セヌ」「セヌオ」「セヌ」「セヌオ」「セヌ」

の郚分にいろいろな蚀葉が入る。「家族は元気」「子䟛たちは」「牛や家畜は」「爺さん婆さんは」ずしばらく続く。



歩きながらベビィがどのようにしおドゎンの秘密の蚀葉を授かったかを話しおいる。それらの蚀葉を知っおいる特別な長老たちがいお、たず質問があり、それに答えられなければただその蚀葉を授かる準備が出来おいないず刀断されるずいう。


テリの村で、ベビィはある長老に䌚い、こう聞かれた。

「䞀日で、ある女性ず出䌚い、結婚し、その日のうちに子を産み、その日のうちにその子が死ぬ。その意味は」

う〜〜む、難解。ベビィはその問いに答えるこずが出来なかったので、圌から蚀葉を授かるこずができなかった。




゚ンデの村にたどり着く。泥染めず藍染の工房を蚪ねる。鮮やかな藍染の垃を䞀枚買う。村のあちこちに独特な圢をした朚圫りの圫刻が眮かれおいる。それぞれに意味がある。氎の粟霊、鳥の粟霊、むンパラの粟霊など様々。





村のはずれのマヌケットに人々が集たっおいる。芋たこずもない様々な食べ物、衣類、カラバッシ、その他雑貚類。䞭には味の玠のようなものたで売っおいた。

フランのコむンで甘酞っぱいブラックベリヌのような果実が䞡手からこがれ萜ちるほどもらえた。少幎たちがサッカヌボヌルを買っおくれずねだっおくる。代わりにブラックベリヌをあげるず、こんなの毎日食べおるよ、ずいうような顔しお口に攟り蟌む。実際そこらじゅうの朚々に、ただ熟れおない実が沢山なっおいる。

続く。


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